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2011/08/08

「ふるさと怪談」

愛媛県歴史文化博物館(愛媛歴博)で開催された「ふるさと怪談トークライブin愛媛」に行ってきました。

写真左手から
東 雅夫さん (文芸評論家、怪談専門誌『幽』編集長) 「ふるさと怪談トークライブ」の仕掛け人。
そのお隣が、作家の宇佐美 まことさん。『幽』『幽』怪談文学賞短編部門大賞を受賞されてます。
トークライブを全国に展開していくのに、東さんが愛媛出身の宇佐美さんに声を掛けられたのがトークライブin愛媛の始めとか。
その宇佐美さんが具体化の相談をされたのが、右端の大本敬久さん。民族学者で会場、愛媛県歴史文化博物館学芸員をされてます。
大本さんの左手は、愛媛を舞台に取材、執筆を続けられているフリーラーターの土井中照さん。
話が具体化していくなかで、東さんと大本さんに11年前のお付き合いがあったことが判明するなどのエピソードも。
切っ掛けは南予地方の「牛鬼」
まさに、妖怪が繋いだイベントと言ってよいかもしれません。



さぁ、とPCの前に座ったのですが
民話伝承に興味以上のモノをもっておらず、トークの内容に講釈できるはずもありません。


当日の資料などを写させてもらいながら、興味の中身が整理できたらなと思います。



【東日本大震災復興支援イベント ふるさと怪談トークライブ】


◆「みちのく怪談プロジェクト」とは?(当日資料より)


文芸評論家/『幽』編集長の東雅夫と荒蝦夷(あらえみし。misasi註)代表の土方正志が発起し、盛岡在住の作家・高橋克彦、東北学を提唱する民俗学者・赤坂憲雄をはじめとする賛同者を得て、2010年に旗揚げされた「怪談文芸による東北の地域文化振興」を企画する文芸ムーブメントです。
みちのく=東北地方をテーマとする古今の怪談文学作品と作家の顕彰・再評価や、公募企画「みちのく怪談コンテスト」を通じての新たな才能の発掘などを中心に、協賛出版社(荒蝦夷、メディアファクトリーなど)での書籍・雑誌の編集刊行や講演・イベントなどの活動を展開しています。


◆東日本大震災の影響(当日資料より)


東北一円に根ざした地域密着型の営業方針を貫いてきた荒蝦夷にとって、このたびの震災による被害はきわめて深刻です。
仙台の事務所とスタッフの自宅は、すぐには居住不可能な損害を被り、取引先の書店と店頭在庫の多くも津波や原発の被害により失われました。現在は山形に仮事務所を置き、仙台での再起へ向けて準備を進めているところです。
「みちのく怪談プロジェクト」の推進母体として中心的役割を果たしてきた荒蝦夷の再起は、プロジェクトの継続にとっても必要不可欠な課題です。



荒蝦夷(あらえみし。misasi註) http://homepage2.nifty.com/araemishi/ 


この案内文が最初の出合いであったら、果たして興味をもったかな?
自問してみたら否です。
活動の内容、意義は措いて、それこそ未曾有の大震災が東日本を襲ったのですから、被害の大きさも想像を絶するもので、一プロジェクト、一出版社の再起、再興へ眼は向かなかったと思うんです。
(余談ですが、被災地いわきで長男家族が頑張っています。東日本大震災復興支援イベントに何で「ふるさと怪談」なの!たぶん反発の方が大きかったと思います。)

ですが、

「みちのく怪談プロジェクト」支援のトークライブが愛媛でも

Twitterで知りました。

6/16付、タイトルをそのままお借りしてブログに書いてます。


■asahi.com(朝日新聞社):みちのく怪談プロジェクト トークライブで支援 -  (5/11付)

東日本大震災の被災地、東北の怪談を広める「みちのく怪談プロジェクト」を支援しようと、文芸評論家の東雅夫らが「ふるさと怪談トークライブ」を立ち上げ、全国を巡っている。
みちのく怪談プロジェクトは昨年から、仙台市の出版社「荒蝦夷」が事務局になって行われてきた。「怪談ブックフェア」や「怪談コンテスト」などをしてきたが、震災で事務所が使えなくなるなど、活動に支障がでている。
トークライブは全国約15カ所で開催予定。6月11日は大阪市の和光寺で午後7時から。作家三輪チサ、マンガ家うえやま洋介犬らが参加する。問い合わせは事務局へのメール(info@monga.jp)かツイッター(@hurusatokwaidan)で。(高津祐典)


■出演者に列せられている大本敬久さんのtweetで知りました。


大本さんと面識はありませんが、twitterで二度ばかり素人質問をしましたら丁寧な回答を寄せていただきました。


だからって、お礼のRTをと云うのじゃありません(笑)


ただ、繋がり合うこと、支え合うこと、伝承されるものとは、を改めて見つめる契機をいただけたと感謝しています。




みちのくの怪談と言えば、「遠野の河童」が浮かんできますが、愛媛会場の西予市には「明浜のカッパ伝説」があります。


きっと繋がっているもの、同根の思い、祈りがあると思うんです。
「思いたい心境」と言ったほうがイイのかもしれませんが(笑)、


まずは会場に足を運んで、心ばかりの募金をさせてもらいたいと思います。


一歩です。



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◇ちょっと立ち止まって振り返ってみたら、

個が頑張っている。


個が共感する。


繋がり合う。


それが共振。


これが共生。

こんな感想をもったことが興味に繋がったんだと思います。


◇聴講させてもらった感想は

これが共生なんだ。(^^)/まとめる力がありません(笑)

あとは、個misasiがいかに共振していけるかと言うことですね。


◆大本さんが、奥州から四国の南西端・宇和島に入府の伊達家老の家に伝わる「松根の生首伝説」を紹介されたときは、小学生のときにタイムスリップ~同級生に松根の娘さんがいて何やらコワイ話を聞かされたことがあったような、なかったような(笑)

それより思わず身を乗り出したのは、司会の東さんが「ねぶた武者絵」との類似性を指摘されたときです。

松根の生首


言われてみると、肉太な縁取りの墨線や血糊のボカシには共通するものが感じられました。
ねぶたも生首の旗指物も、まだ見たことはありませんが、現に足を運び見られておられる言葉には力があります。

自ら赴くこと、自ら収集することの素晴らしさは土井中さんの著書「えひめの伝説・妖怪編」でも強く教えられます。その中から作成されたスライドは聴講の子どもさんはもちろん、わたしども年長の者の目も惹きつけました。
七人ミサキ(伊方町瀬戸)の一場面


◇学術的なアプローチは専門の方にお任せするとして、

妖怪が何故生まれたの。

なんで怪談話として伝承されて来たの。

魂の共振・・

人と妖怪の共生・・

こんな言葉がフツフツと湧いてきたように感じました。


大震災に、原発事故・・こんな困難な時だからこそ、それぞれが個の問題として考えないといけないのじゃないかな。

それが持続されて、共振して共生に繋がっていくとすれば、この上ない歓びだな。

こう思えたのは、たしかなmisasiの一歩と自賛していいでしょうか(^^)/ありがとうございました。


◆「みちのく怪談」から「ふるさと怪談」へ!(当日資料より)

2010年に開催された「みちのく怪談プロジェクト」は、東北各地に大きな反響を呼びましたが、それが呼び水になって現在、全国各地で同じような地域密着型怪談プロジェクトを起ちあげようとする動きが、急速に広まりつつあります。
地元に伝わる怖い話や不思議な話を蒐め、語り、書き記すことを通じて、その土地がもつ伝承や歴史に親しみ、ひいては世代間コミュニケーションの活性化、地域文化の振興へと繋げてゆこうとする気宇壮大な計画です。
こうした運動を、私たちは「ふるさと怪談」と呼んでおります。
今回の「ふるさと怪談トークライブ」も、「みちのく怪談」支援のチャリティであると同時に、その精神を全国へ拡げる「ふるさと怪談」ムーブメントと位置づけております。
怪談を愛し、ふるさとを愛する皆様の御支援・御協力を、伏してお願い申しあげます。

語り繋ぐ、怪談の絆!


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愛媛歴博を訪ねたのは初めて、まず施設の立派さに驚かされました。

エントランス


















ちょうど入館される方を見れば、規模の大きさが分かります。
入ると、高い吹き抜けで正面に昇、降、専用のエスカレーターが設置されていて威圧感もあったのですが、昇るとそこは小さなホールになっていて、なにか親近感がありました。

この地方の七夕は月遅れで、ホールには笹飾りが並んでました。

短冊と紙縒りも用意してもらってましたので、

misasiの祈り「日日平安」

☆愛媛県歴史文化博物館 ⇒ http://www.i-rekihaku.jp/index.html 

☆愛媛県歴史文化博物館 学芸員ブログ『研究室から』

「異界・妖怪大博覧会」3―生首の旗―            http://rekihaku.jugem.jp/page=1&month=200707

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