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2015/02/14

渭南海岸にて② 叶崎 (かなえさき)で出会った【唯の花】【叶崎灯台の灯火】 【夕陽の景】

叶崎” は「かなえさき」



国道321号線を愛媛県から高知県に向かうと、宿毛市、大方町を通り土佐清水市へ入ります。
すぐ海岸方向に旧道がありますが、そこを進んだところが叶崎。
小さな岬ですが、「西の足摺岬」とも称される岬です。

【唯の花】
その”かなえさき” で出会った花。
茎を蔓状に這いつくばらせて、唇形の小さな花を同じ方向に立てて咲いています… 
はじめて出会った花です


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コバノタツナミソウ(小葉の立浪草)

海岸沿いや丘陵地に自生する多年草。タツナミソウの変種で全体にひと回り小さい。名前の由来は、葉が1cm程と小さく(タツナミソウは1.5-3cm)、花が一方向を向いて重なりあう様子を打ち寄せる波に例えた。別名のビロードタツナミは、葉に毛がありビロードのように見えることから。4-5月に茎先に花穂をだし、2cm程の青紫・白色の唇形の花をつける。

シソ科タツナミソウ属
耐寒性多年草

開花が4ー5月とあります。叶崎は暖かい地方と言えますが、訪れたのは2月11日・・
3年前の私だったら、ここで「コバノタツナミソウ」とするのは棄てていたと思いますが

この3年間、山の畑で鍬を打ち、種を蒔き、野菜の生長と向かい合うなかで、”おのればえ(自生)” の、”根っこ” の生命力、”宿根草”の生き様と向き合うことができました。

また、大好きな海辺の花、ハマナデシコ(浜撫子)。6月から秋が花期とされますが、厳寒にも花を着け種を育てる宿根草であることを体験のなかで学びました。

叶崎で出会った花の蔓状に這いつくばる姿は、花、葉の形状を超越して、そのハマナデシコに似ています。
海岸沿いの野草に共通する生き方のひとつと言って良いのかも

花期(旬)を外れた時期に花を咲かす…
しかし、それゆえにこそ、その生命が輝やいて訴えかけてくるものがあるのも確かです。
だから心惹かれる・・

生(き)を生き(いき)続けて生命(いのち)に生る(なる)

這いつくばった姿から、そんな無声の声が届いてきます
野に自生する草花から同じ声を聴くことができます。

そんな草花たちを唯の花と呼んでいます。
コバノタツナミソウとの初めての出会いは、嬉しい出会いです。

==
あ。
この出会いも

ネットで検索した画像では、「タツナミソウ」と「コバノタツナミソウ」の区別はできません。
寸法は示されていても、ピンときません。
コバノタツナミソウだと確信的に書いているのは、この出会いがあったからです。

Facebookの「野の花」Gに「コバノタツナミソウだと思うのですが…ご教示お願いします」と投稿したところ
「葉の形状から判断して、コバノタツナミソウだとおもいます」とコメントをいただきました。

お礼のメッセージを送って、友人リクエストをしましたら「了解しました」と

この出会いがあったから、これはコバノタツナミソウだと確信できたんです。
嬉しい出会いです(^^)



【叶崎灯台】
先に、「崎は”西の足摺岬”」と称されていることを書きましたが
叶崎にも灯台があります。

明治四十四年八月二十日、足摺岬灯台よりひと足早くこの灯台が高知県によって建設、点灯されました。」とあります。(ちなみに足摺岬灯台の設置、初点灯は大正3年4月1日)

「この灯台は、ほとんど建設当初のままの姿を残している現用灯台の一つで、明治の面影を今に留め、今日なお、足摺岬と宿毛間を航行船舶にとって重要な航行援助施設として役立っています。」と記されています…

読み返し、読み返し、熱いものがこみ上げて来ました。
それは、叶崎灯台に守られた人びとの叶崎灯台への深い愛着、大なる誇りの想いが、文章の一字一句に刻まれているから…だから心に響くんだと思います。

高さ8mの大きな灯台ではありませんが、白亜の八角形は重厚な存在感があります。





今日の訪問は、足摺岬からの帰路だったのですが、17時を少し過ぎたころ、太陽が西の海へ傾き始めていました

灯台の灯火を、その足元から見上げ見ることができました。

「光源は、石油灯からアセチレン・ガス灯、そして電灯と改善されました。」と記されています。
灯質は変遷しても、初点灯から今日に至るまで灯り続けて、沖ゆく船舶を導き続けている灯火は、ずっと灯台の使命を全うし続ける灯火
その灯火に出会うことができました。

「光達距離 十三・五海里(約二十五キロメートル)」の叶崎灯台の灯火


【叶崎で出会った夕陽の景



2.11.2015
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