ページ

2012/07/10

星とタンポポ (金子みすゞ) ドラマ「金子みすゞ物語」感想のようなもの。

テレビ番組欄に
「金子みすゞ物語ーみんなちがって、みんないいー」(TBSドラマ特別企画)が目に付いたのでチャンネルを合わせてみた。以下、感想のようなもの。


ドラマのタイトルとなっている 「みんなちがって、みんないい」 は 『わたしと小鳥とすずと
のなかに綴られた最終節である。

わたしが両手をひろげても、
お空はちっともとべないが、
とべる小鳥はわたしのように、
地面(じべた)をはやくは走れない。
わたしがからだをゆすっても、
きれいな音はでないけど、
あの鳴るすずはわたしのように
たくさんのうたは知らないよ。
すずと、小鳥と、それからわたし、
みんなちがって、みんないい。



詩を鑑賞する素養もなにもないが、作者の優しさのようなものが伝わってくる感じがする。
すべてを受け入れる包容力、そして自意識・・。
「みんなちがって、みんないい」
「みんなちがって、みんないい」
空っぽの身体のなかでリフレインされ、涙のようなものが流れてきた。


本ブログのタイトルを 『星とタンポポ』 としたのは、わたしが唯一暗唱している金子みすゞの詩であるということ。
何時のころ読んだのか、もはや判然ともしないけれど焼き付いているという事実・・
このことを大切にしなければならないのかと思う。
そして、詩の一字一句と向かいあわねばならないのかと思う。



青いお空のそこふかく、
 海の小石のそのように
 夜がくるまでしずんでる、
 昼のお星はめにみえぬ。
    見えぬけれどもあるんだよ、
    見えぬものでもあるんだよ。

 ちってすがれたたんぽぽの、
 かわらのすきに、だァまって、
 春のくるまでかくれてる、
 つよいその根はめにみえぬ。
    見えぬけれどもあるんだよ、
    見えぬものでもあるんだよ。


この5月3日に、山口県長門市にある 「金子みすゞ祈念館」 を訪ねたときの写真から。















0 件のコメント:

コメントを投稿

ご訪問ありがとうです。
感想などいただけたらうれしいです。