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2014/05/16

十夜ケ橋「行きなやむ 浮世の人を渡さずば 一夜も十夜の橋と思ほゆ」


十夜ヶ橋について
 昔、弘法大師が行脚のおり、この辺りにさしかかった時、日が暮れてしまい、泊まるところもなく空腹のまま小川に架けた土橋の下で野宿をされました。その折に、一夜限りとはいえ夜明けまでの時間が十夜の長さに感じられ「行きなやむ 浮世の人を渡さずば 一夜も十夜の橋と思ほゆ」と詠ったことから十夜ヶ橋と名がついたといわれています。

十夜ヶ橋の縁起
 今を去ること一千二百有余年の昔、弘法大師は衆生済度大願のため四国の各地を行脚し給い、当大洲地方をも御巡錫になりました。そして当時、宿も民家も近辺には無く、ご修行中の身であったため、橋の下で一晩お休みになられました。その時お大師様は詩を詠まれました。
 それは『行き悩む浮世の人を渡さずば、一夜も十夜の橋とおもほゆ』という詩でありました。この歌の意味は『行き悩む浮世の人』というのは、日々の生活を過ごすので精一杯で、自分のことを考える時間も無く、悟りを得ることもできず、まよい悩みの世界にいる我われのことです。『渡さずば』悟りの世界にいけるようにするには、日々充実した生活を、心安らかな生活を送ってもらうためには、どうしたら良いのだろうか。どのような方法があるのだろうか。という意味であり、『一夜も十夜の橋とおもほゆ』とは、この事(衆生済度)を考えていると、一晩が十日ほども長く感じたと詠まれたのです。
 お大師様は人々が充実し明るい気持ちで生きていくにはどうしたらよいかと考えていたら、長い長い夜であったと歌を詠まれたわけです。それより十夜ヶ橋という名が起こったと伝えられています。
 大洲の人はこの詩を通じて、自分たちのことを考えていて下さったお大師様に感謝して、橋の下に横になって休まれているお大師様をお祭りし、今に到っているのです。
お遍路さんが橋の上を通る時、杖をつかないという風習はお大師様を「上から杖でつかない、杖の音で起こさない」という思いから起こったものです。


以上 http://www.geocities.jp/toyogahashi/syokai.html より



◼️現在の「十夜ケ橋」


◼️橋の下




◼️大師堂





◼️なで大師



◼️十夜ケ橋 永徳寺







’14.05.15

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